March 27, 2012

やっと春がそこまで…3月の本棚2012

 さきほどは、久しぶりにちょっと大きめの余震でしたね。いつまでも落ち着かない気持ちになります。3月11日付の日経新聞では、大震災で亡くなった方々のお名前が一挙掲載されました。そのなかに、石巻市の保健福祉部長など歴任された故新妻周俊氏とそのご両親と思われるお名前があり、改めて哀しさが胸にせまりました。
 昨年暮れに恐る恐る出した年賀状(結局は、わたくしの母が亡くなり、申し訳なかったのですが)。1月中旬になって、新妻氏の弟様からの、哀しいお知らせでやっと事情を知ったのですが。毎年宗像志功ばりの版画年賀状をいただき、近況をお知らせいただいておりましたのに…。1995年ごろから、研修や田代島をPRするアイランダー95イベント、石ノ森萬画館、萬画フォーラムなど随分一緒にお仕事をさせていただきました。ご退職後は、石巻専修大でマーケティングを学び直すとはりきっていらっしゃいました。
 日経新聞のお名前の部分は切り抜き、手帳にしまいました。ご冥福をこころよりお祈りいたします。
 屈折する春愁からか、なんとなくブログ更新から遠ざかり気味。
 でもお陰様で、母の納骨も終わり、やっとなんとか一息つきました。
 なので、久しぶりにわたくしの本棚からのご紹介です。

1)2時間でおさらいできる世界史  祝田秀全著 大和書房
 税別648円
 わたくし、結構世界史が好きです。以前は「もう一度読みたい山川世界史」もご紹介いたしました。それぞれどのへんに重点がおかれているのか、比較も楽しいです。この本は、なぜかアメリカ独立があまり取り上げられていないのがちょっと面白いです。スルタンとカリフの違いとか、ジョルジョ・サンドとショパンの恋やブルーストッキング運動などは結構詳しいのに。でもそのさじ加減がなんか、楽しいです。いまは、時代が求めた女性像ーナポレオン法典と明治国家のところを読んでいます。
2)道 白洲正子著   新潮文庫刊 税別550円
 世界史も好きですが、以外と道も好きです。変な趣向ですが…なので国土交通省の河川国道事務所関連のお仕事など担当するとなんか、結構楽しいです。しかも副所長さんがたとお話して、最新の道路の話をお伺いしたり、わくわくです。なので、こういうタイトルの本は即購入。本伊勢街道、日本の橋…そういえば一時期司馬遼太郎氏の街道シリーズにはまりせっせと読んだものです。
3)精選女性随筆集 2 森茉莉 吉屋信子 小池真理子選
 文芸春秋刊  税別1800円
 森鴎外の娘、茉莉の桁外れな美意識、鴎外への愛。吉屋信子の出会った文学者との思い出。時代はちょっと前ですが、たおやかで華麗な交友録としても楽しめます。

 年度末、いくつかの新人研修もこなし、春の足音もやっと近づいてきたような気がして、今日は衝動買いで春色のふわふわしたワンピースを手に入れました。でも寒くって、着用はまだ、少しお預けです。
 何かとせわしい毎日、みなさま一層のご自愛を。


















March 02, 2012

桃の節句、雑感

 明日は、桃の節句、お雛祭り。当方では、長女の娘が初節句です。長女は手作りの和服を縫い(かなりアレンジされていますが、それなりに和服の形になっています)赤い揺れる髪飾りも準備。小さなお雛様も飾り、ささやかにお祝いの模様です。
 昨年暮れに亡くなったわたくしの母のお骨は今月末の納骨までわたくし方で供養しておりますが、きれいに咲いた桃の一枝を供えました。固い幹に可憐に咲く濃い桃色の花弁と黄色の花芯は、ひな祭りにぴったり。小さなころからの数々のひな祭りの出来事がよみがえりました。
 亡き母は、3月1日生まれの次妹の誕生日と合わせて、近所の子供たちも招いてひな祭りお誕生会を開いてくれたものです。その際のご馳走は、決まって、錦糸卵やシイタケ、グリーンピース、桜色のデンブなどがきれいなちらしずしとフルーツポンチ(と、我が家では名づけておりました)。缶詰の桃やミカン、チェリー、パイン、緑の寒天などが華やかなデザートを大きなガラスの器にたくさん作って、楽しく、おいしく過ごしたものでした。主役は、誕生日を迎えた次妹ですが、われわれ姉妹もお相伴で、なんだかうれしく1日をすごしたものです。
 もっとさかのぼって、わたくしが小学校1年の頃、近所のお宅のお雛祭りにおよばれし、出かけて行ったことも思い出しました。そのお宅のお雛様はとても豪華で、しかも同級生は、振袖、おかっぱには大きなリボン、歩くとシャラっと鈴の音をさせて、出てきました。およばれなので、ちょっとよそゆきの赤いボンボン付きカーディガンをよろこんで着ていったわたくしですが、華やかな着物にすっかり見とれたものでした。昭和30年ごろのことです。不思議にはっきり、覚えているものですね。
 めぐりめぐって、女の子の孫が2人となった今でも、お雛まつりってなんだか、うきうき、華やかな気分がいたします。
 さあ、菱餅や桜餅、鶯餅などちなんだ和菓子を新仏の墓前にお供えし、幼い子供たちの無事の成長をお祈りしましょう。