August 24, 2009

8月の読書案内

 夏空のひろがる今日、甲子園はいよいよ決勝。昨日は、花巻東がエースの故障もあって、準決勝で敗退…と東北勢にとっては残念な結果でしたが、今日は史上はじめて新潟県代表が決勝進出し、ただいまは、2−2の同点。(日本文理対中京大中京)白熱した試合を展開しています。
 さて、今月の読書案内です。
 1)寝台特急「昭和」行き 関川夏央著 NHK出版刊 1400円
 東京近郊の南武線や中央線でたずねた武蔵小金井の「江戸東京建物園」の話から都電荒川線などの安上がりなでもちょっとのどかな旅のはなしは、私自身もときどきおなじようなコースをたどったりしていますので、つい引き込まれます。かと思えば、ついに廃止がきまったオリエント急行のはなしになったり、もう縦横無尽。実際に著者が旅したぶんだけでなく文学上のはなしも織り込まれ、なかでもヘミングウェイの短編集「男だけの世界」とスペインのはなしは、すっかり触発されて、早速本屋さんへ買いに走りました。この短編集はあいにくなかったのですが、「移動祝祭日」が手に入りウキウキ!
 2)というわけで、「移動祝祭日」 ヘミングウェイ著 高見浩訳 新潮文庫 590円
 若き日のヘミングウェイが過ごした第一次大戦後のパリ。青春の回顧。死後発表された事実上の遺作とか。さらりと読んでしまわないよう、丁寧に味わっています。
 3)ファッションから名画を読む 深井晃子著 PHP選書
 950円
 カラー図版満載の人物画、やパリモード、印象派の絵画などが、ファッションという切り口から分析されています。
 4)東京百話(人の巻) 種村季弘編  ちくま文庫1200円
 ちかくのM書店で在庫僅少本コーナーにあり、今買わないと絶版で入手しにくいかな、と思い購入。執筆陣が多彩で、庄野潤三、山田風太郎、向田邦子、金子光晴、野尻抱影、中野重治…語り口がクラシックで、いまや死語となった表現も多用されていますが、なんだか懐かしくついどんどん読みすすんでしまいます。

 以上、娯楽編4冊でした。ご参考になさっていただけると幸いです。
 

August 18, 2009

各党のマニフェストを見る際は…

 仙台は涼しく快適な気温ですね。甲子園野球ではただいま東北高校が2対2と大接戦中!
 さて、第45回衆議院議員選挙が公示されいよいよ、総選挙。 いままさに、有権者ひとりひとりが国の政策について改めて考えてみることが求められます。
 そこで、満足概念についてです。
 政策に関しては、各党がマニフェストで提示していますが、わたくしたち国民としては、以下のような考え方で判断する必要があると思います。
 「理念の明示とその具現化、具現化の成果とコストへの納得」
 投票権をもつわたくしたちに求められるのは、ソリューションと協働ではないか…

 満足の概念を、CSの考え方に基づきまとめると、「事前期待に実際の知覚価値が見合うかどうか」であるといわれます。わたくしは、それをさらに、以下の3段階に展開してお伝えしてまいりました。
 第一段階…住民や国民の「尊重」を基軸として、共感しあう
 第二段階…共感から納得への進化
 第三段階…ときには期待以上の成果

 このような見方で各党のマニフェストを読み比べ、ソリューションして30日の投票をする、というのはいかがでしょう。
 東北の試合もいよいよ9回の攻撃、さあ、応援しましょう!頑張れ、東北ナイン!
 

August 10, 2009

マーケットデザインの応用

 雨台風が接近中、仙台も雨がふりしきります。お盆休みがはじまっているようですが、さっぱり夏らしくない天候。夏の甲子園高校野球も2日連続で雨天順延とか。2度も降雨ノーゲームとなった高知と広島如水館高校、お気の毒です。
 わたくしもこの1週間は夏休みなので、マーケットデザインについてすこし研究してみようと思っています。
 マーケットデザインとは、現実のマーケットを観察・分析し、現実の経済問題に対し具体的な解決法を示すものと期待されているゲーム理論の1分野。コレまでの経済学が「既に存在する市場や制度の働きを研究する学問」だとしたら、マーケットデザインは制度を設計しあるいは変更することを研究対象としているといいます。
 ただ今、日経新聞の経済教室欄では、スタンフォード大学助教授小島武仁氏がマーケットデザインの基礎理論「マッチング理論」について連載中です。
 マッチング理論とは、「取引相手を見つけたい人や会社などを引き合わせる方法や限られた資源を人々に分配(マッチング)する方法を研究する分野だそう。
 こうした理論はもっと政策形成に活用していくことが求められます。すでに、一部の分野では活用され、成功しているとのことですが、「限られた資源を人々にマッチングする」とは、政索形成の最大のテーマです。事例に展開して研究してみなければ…。
 にわかに脚光をあびている農業戦略にうまく活用できないかな…と探ってみたいところです。あと、人事戦略も安定マッチングというヒントが活用できそうかも。まとまったら、またお知らせしたいと思います。

 ところで刻々と兵庫をはじめ西日本各地で大雨の被害が拡大しています。みなさまの自治体でも大雨の対応にお忙しいことでしょう。被害がさらに拡大しないことをお祈りしています。
 

August 05, 2009

雑談の王道「気候・場所・自然」

 梅雨もあけないのに、もう今夜は仙台七夕前夜祭の花火。9回めとなる我が家のベランダから見る仙台七夕花火は、年々周りに高いビルが建ち、ビルの肩越しに視界がせまくなりつつあります。それでも、枝豆やとうもろこしなど準備して今夜を待つ予定です。
 本日は、円滑な人間関係の第一歩となるかもしれない雑談についてです。雑談ですから、なんでも思うとおりに気の向くままにおしゃべりする…となりがちですが、ビジネスやフォーマルな集まりではそうもいきません。わたくしは先日、ある委員会に出席いたしましたが、隣席の初対面の公認会計士さんと、空き時間にどうコミュニケーションをとろうか、ちょっと迷いました。そこで思い出したのが、次の原則です。
 ?初対面のときは、場所の話題、道中の町並み、自然の様子などが最適。 例えば、「はじめてこちらへお伺いしましたが、緑豊かで落ち着いた町並みですね。」「海(川)がきれいですね」「とても便利な場所ですね」「道をきいたら、とても親切に教えてくださいました」など
 ?パーティや会議などでは、この会議や主催者との関係、出会いなど。名刺交換したら相手のお仕事や会社のある場所などについての話題が適切。
 例えば「こちらの主催者のかたとは、以前のプロジェクトではじめてお目にかかりまして…」「公認会計士さんって、やはり会社の決算期が一番お忙しいのですか…」など
 ?避けたい話題は、個人の誹謗、政治や宗教がらみ。病気関連もなるべく避けること。相手が謙遜しておっしゃっていることにうっかりのってしまわないよう。

 タクシーの運転手さんや美容サロンなど、雑談が接客のキーポイントになっている仕事もありますね。とっても饒舌な運転手さんだと、どこまで合わせて良いのか、早く目的地へつかないかなと思ってしまうこともあります。
 話題として無難なのは、気候、場所、自然なのかな、と改めて思っています。この話題をキチンと展開するには、観察眼も必要で、移動の際、すぐにうとうとしてしまう私はちょっと反省です。