August 29, 2008

企業立地満足度

 ちょっと前(8月25日付)ですが、日経新聞で企業立地満足度についての記事がありました。(27面地域総合面)
 それによると、2008年企業立地満足度調査(経済産業省)の結果、総合評価で1位は大分県。2位が岩手県。3位北海道、福島県、熊本県。6位石川県、福井県、長野県、和歌山県、鳥取県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、でした。
 残念ながら我が宮城県の名前は見えませんね。
 ただし、今年1位の大分県は、大型工場の進出が激減し、教員試験に絡む汚職事件の長期化などイメージダウンもあり来年は危ういかも…と危惧されています。決め手は、若手労働力の確保だそうです。しかし、大分県は新幹線もなく、高速道路も未整備、誘致補助金も他と比較して多いとはいえない中、昨年2位、今年1位の満足度は凄いですね。広瀬大分県知事のリーダーシップのもと、企業まわりの「御用聞き」を強化し、若年層の県外流出を防ぐ施策づくりも徹底しているらしいです。
 交通至便の仙台もある我が宮城県ですが、トヨタ関係の企業進出が相次ぎますし、きっとこれから満足度も向上するはず、と期待しています。

August 26, 2008

コンプライアンスの核心

 コンプライアンスは、このところ日々の新聞に大きな話題を提供し続けていますね。
 本日も、生絞りジュースと表示しているのに濃縮還元だったり、事務所経費問題で不透明だと指摘されている国務大臣の件など…
 コンプライアンスとは、?法令や規制の遵守?組織倫理や経営理念の遵守という意味合いです。これを管理することで社会的なアカウンタビリティを果たし成果につなげるものですね。ただ、コンプライアンスに不備や不正などの露見リスクが極めて大きいのが、大きな特徴です。公的な意味合いをもつ組織や個人にとって致命的なマイナスとなりかねません。
 現在の市場価値や社会的価値では、
 ?健康・安全などを確保し、これらに関する不法行為や危害を未然に防止したり、最小限にとどめる
 ?教育・訓練・ボランティア活動などでの地域共同体への参加
を推進し実践・助力を惜しまない
 ?輸送・電力・ガス・包装・リサイクルなど地球資源の持続的な利用への貢献
 の3点が特に求められます。
 これらに関するコンプライアンスを特に重点的に管理することが、核心ではないでしょうか?
 ところで、不祥事が頻発する原因として
 ?問題があっても指摘しにくい風土
 ?トップの自覚や認識が不足
 ?組織倫理そのものが明確でなく儲かればよい、バレなければ良い
 ?みんなやっている
 ?情報がボトムアップで伝わらない
 などが上げられます。
 原因の除去(問題の解決)を目指すには、
 ?指摘しやすく
 ?トップから率先垂範
 ?組織倫理の明文化と認知度アップ
 ?ヒアリングと満足度調査実施
 からプランニングし、着手したいですね。このとき、組織倫理の再構築に第三者委員会や顧客の視点がもとめられることはいうまでもありません。
 おきてしまってからでは遅いのがコンプライアンス問題です。核心をしっかり捉えて、実践されるといいですね。


August 22, 2008

夏の終わりの読書案内

 昨日は大雨、本日は肌寒いお天気…と夏が終わりに近づきましたね。なんだかはっきりしない夏だったように思います。
 さて、本日は、最近購入の本をご紹介いたします。夏休みをこれからとるかたもいらっしゃるかもしれませんね、どうぞご参考になさっていただければと思います。
 ?エッセイで楽しむ 日本の歴史 上下刊
   編者 文藝春秋  文春文庫  792円×2冊
 1997年の初版以来11刷を重ねているシリーズです。詳しい年表とともに、歴史がわかりやすくまとまっています。学生時代に日本史を選択しなかったかたなどにもお薦め。
 ?息子の青春  林房雄著 新潮文庫 438円
  不朽の傑作家族小説!大人になったら、こんな家庭を作りたいと思っていたー。昭和の幸福がここにある。 と帯に銘打っています。さて、平成の家族からみたらいかがでしょうか?
 ?がんばりません 佐野洋子著 新潮文庫 476円
  ベストセラー絵本『百万回生きたねこ」の著者のエッセイです。なんか、ちょっと乱暴で、かなり繊細なかただなぁと思ったりいたします。
 ?東京暮らし 川本三郎著 潮出版社刊 1500円
 「文人たちが歩いたまち」「旅は映画に誘われて」「猫の尻尾に訊いてみる」「青いインキに言葉をのせて」
 という各章からなっているエッセイです。楽しい本です!
 涼しくなると、ゆっくり読書がまたうれしいです。

August 21, 2008

東北歴史博物館

 数日前ですが、国府多賀城駅隣にある東北歴史博物館を訪ねました。縄文時代から近現代まで判りやすく、見て楽しく展示されていて思いのほかたのしかったです。案外若い方のカップルもいらしていて、様々なコーナーをキャッキャいいながら見ている様子。稲作の伝播は弥生時代ではなく縄文時代という最近の説が併記されていないのがちょっと物足りない気もいたしましたが。
 建物の脇の今野家住宅ものぞいてみました。宮城県沖地震で傾き解体したわたくしの実家の古い家もまさしく似たつくりで、なんとも懐かしい気分。そとに木小屋もあり、お風呂も別棟。御盆棚の形状もしつらえもよくにています。明和6年の建築だそうで、多分わたくしのところのも、一部はそのころだったのでしょう。もとは、北上町にあったものを移築したものだそうですね。いまは体験学習の場としても利用されているとか。ちょっと昔でありながら、どんどん忘れ去られるかもしれない庶民の暮らしをこうして保存に活用するのって大事ですね。
 ただ、今野家住宅のパンフレットの表記で、チューモン、キゴヤ、ベンジョ、ウチロジなどのカタカナが気になります。漢字で振り仮名つきが良かったのではありませんか。元の意味合いが見えなくなってしまうと心配です。お子さん向けでもキチンと成り立ちが分かった方がいいのでは…と思いながら戻りました。
 でもなかなか素敵な博物館でした。まだのかたは、一度お運びになってはいかがでしょう?

August 19, 2008

老舗企業の数

 世界最古の会社は日本にあるってご存知でしたか?
 「金剛組」という寺社建築の会社で、創業は飛鳥時代!だそうです。西暦578年から続いていて、社歴は1430年。世界最長寿の会社といえるそうです。金剛組は、しかしバブル期の後半土地投資などの負債から2005年に倒産の危機に直面。旧・金剛組を自己破産申請させ新・金剛組を立ち上げ、傘下の宮大工たちを新・金剛組が引継ぎ存続させたのは、同じ大阪の同業者でした。こうして最古の会社は今も生きています。
 さて、老舗企業の数ですが、日本では100年以上続いている企業が1万5千軒。(東京商工リサーチ調査)さらに、200年以上では、3000軒。(実践経営学会調査)
 中国では、9軒、韓国は0です。
 ヨーロッパの現状は、ドイツで創業200年以上の企業が800軒、オランダは200軒あります。
 こうしてみると、改めて老舗企業大国日本といえますね。その多くは、”ものづくり”だといいます。しかも同じ製品を営々と作るだけでなく、技術を最先端製品にも組み込み、時代に適応してゆく。これが、どうやら日本の老舗企業のキーポイントだといえそうです。こうしたキーポイントについて、10月に青森でお話するものですから、ただ今準備しているところです。
 しかし、日本の老舗は凄いですね。まだまだ秘訣がたっぷり隠されているはず。学ぶべきことがいっぱいありそうです。
   参考;知るを楽しむ この人この世界NHKテキスト
      「長寿企業は日本にあり」